翌日、吾輩は願いを叶えるべく、街の中心を歩き回った。
願い事は何でもいいわけではない。
指輪が選んだ人物の願いでなければならない。
選ばれた人物が近づけば、指輪は輝きだす。
吾輩は街の中心部を隈なく歩き回った。
しかし、指輪はなんの反応もない。
吾輩は夕暮れの街を後に郊外へと歩き出してた。
そして、叶えなければならない願いは3つ。
30分程歩いた頃、指輪が微かに光を帯びた。
吾輩「指輪が光っておる?!」
吾輩は徐々に光が強くなる、スラム街の奥へと進んだ。
光の導きに従いある住宅の玄関の前にたどり着いた。
光は大きく輝いて、そして収縮して収まった。
そこには靴も履いていない少年が階段に座って伏せっていた。